ファッションと音楽~水色のワンピースはテクノポップにどのような影響を与えるのか。3
赤色のシャツ、水色のワンピース
クラフトワイフのトレードマークは赤色のシャツ、クロノズは水色のワンピースです。
30歳のわたし。20代最後の2,3年は、自分自身のことがよく解る様になってきました。好奇心が旺盛で、熱しやすく冷めやすい射手座。私は音楽や映像だけでなく、ファッションにも興味があります。そう発言するのは、意味を歪曲してとられそうで、「私はおしゃれなのよ!」と言っているようで、なんだか気恥ずかしいのです。しかし、私が興味を持っているのはそういった表層のものではなく、被服、衣服としての機能から、自己表現、果ては文化と記号論に至るまでのファッションです。昔気に入っていたカタログや本、DVDを見返しています。私はこうしたものに対する記憶力が極度に弱く、それがどんな内容だったのか、あまり思い出す事ができないのです。
京都服飾文化研究財団によるDVD「COLORS ファッションと色彩」では、VIKTOR & ROLF(彼らはH&Mとコラボなどしていますので、もはやファッションマニアの皆様には、説明の必要がないでしょう)が取り上げられ、赤色は生命の色、空や海を思わせる青色は、人間が消して手に入れる事ができない憧れのもの、としています。(最近流行の3Dアニメーション映画のキャラクターが青色の皮膚を持つのは、このためでしょうか。)つまり、赤色は人間の内側にあり、水色は外側にあるものなのです。また、熱さと冷たさ、といった対極の印象をも持っています。さて、これは一体何を意味しているのでしょうか?
Craftwifeとクロノズにとって共通する「増殖」というキーワード。Craftwifeのソロライブパフォーマンスでは、演奏者をビデオカメラで撮影、コンピュータ上で処理を施したデジタルな増殖を展開するのに対して、クロノズは物理的にヒトを増やすというアナログな増殖を行います。このとき、クロノズの衣装が簡素なワンピースである、ということは(無意識に選ばれたにしろ)重要なことだと思います。なぜなら、簡単に着る事ができ、誰でも身につけられるから。これがタイトなシャツやスカートだったらどうでしょう。単純に脱ぎ着に手間がかかり、クロノの体型を選ぶでしょう。「誰でもなれる」アノニマス性は、クロノズにおいてのアイデンティティなのです。それは「誰しもが手に入れることができる」21世紀最初の10年の日本やヨーロッパにおける量産的ファッションを暗示しているのです。
CDを出さない、ライブの録画を公開しない、というCraftwifeのポリシーは、そういった量産的音楽シーンへの挑戦でもあります。そして、既存の音楽演奏という概念をあまり踏襲しないCraftwifeの音楽を「誰でも奏でられる」ようにするためには、それなりのシステムを構築する必要があります。先日4人の演奏者に参加していただき、実験をしてきました。まだまだプロトタイプですが、その様子はUstreamでみることができます(トークは、27分頃、テスト演奏は37分頃から始まります)。さて、あと5週間。どうしよう、楽しみ!
Posted: 1月 31st, 2010 under 日々のSC.
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